リース会社

kintoと新車購入を比較、どっちがお得?

「車に乗りたいけど、初期費用がすぐに用意できない」という方におすすめなのが、KINTOです。

KINTOは月額利用料金を支払い、車を契約期間利用するサービスのことです。

最近は、さまざまな会社がこのようなサービスに参入しています。

KINTOは車のサブスクとも言われていますが、厳密にはカーリースです。

頭金などの初期費用が必要なく、車検やメンテナンス費用、自動車保険などが月額料金に含まれるカーリースを選べば、突然の出費を心配することなく、気軽に車にのることができます。

カーリースは、サービス内容に明確な定義がありません。

会社やサービスによって内容は様々なので、選ぶポイントを知っておく必要があります。

ここでは、新車購入とKINTOを利用する場合を比較し、選び方のポイントを紹介します。

※記事公開時の情報をベースにしており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください。

車のサブスクとは

サブスクとはサブスクリプションサービスのことで、定額料金を支払い、一定期間サービスを利用できる仕組みのことです。

サブスクはソフトウェアの使用や動画配信サービスなどが有名ですが、モノを所有せず、一定期間借りて使用するというスタイルのサービスとして、家具や家電、洋服といった対象も拡大しており、車にもサブスクサービスが登場しました。

しかし、車のサブスクと言えるサービスを提供している会社はごくわずかです。

サブスクとカーリースでは、サービスの内容が異なるため、事前の確認が必要です。

次に、車のサブスクと車リースの違いや市場の動向や概要をみていきましょう。

車のサブスクの登場でカーリースの市場も拡大中

車のサブスクは毎月一定額を支払い、契約期間内に車を利用できるサービスです。

2019年にトヨタがKINTOで参入して以降、ホンダなどトヨタ以外の大手車メーカーも参入し、市場が拡大してきました。

サービス内容は会社により様々ですが、初期費用を抑えて新車に乗れるなどメリットが多く、若年層やこれまで車を所有していなかった人にも好評です。

近年は車のサブスク市場に参入する企業が相次ぎ、市場は拡大傾向にあります。

民間会社による市場調査は、2019年に20億円規模のサブスク市場は2025年度に25倍の500億円に拡大するという予測を立てています
≪関連リンク≫
一般社団法人日本自動車会議所「自動車産業インフォメーション」

カーリースと車のサブスクの違い

車のサブスクと聞いて、カーリースとは何が違うのか疑問に思うかもしれません。

リース契約は厳密にはサブスクには当たりません。

いつでも中途解約できるサービスが、サブスクです。

カーリースは、いつでも解約できないのでサブスクとは言えません。

車のサブスクとカーリースはどちらも一般的には月々定額の料金を支払って車に乗れるサービスです。

契約上は車のサブスクも「リース契約」となります。

現在、車のサブスクと言えるのは、KINTOの解約金フリープランくらいです。

「車のサブスク」と「カーリース」はサービスの内容を吟味することが大切です。

会社ごとにサービス内容や料金体系が異なる

サービス内容の違い

サービス提供会社によって取り扱う車種の種類、契約期間、料金に含まれる項目、解約条件、契約満了時の選択肢などが違います。

次に、大手自動車メーカー3社と、カーリース大手2社の5社のリースプランについて比較してみました。

 KINTO楽らくまるごとプラン(楽まる)ClickMobiリースナブルカルモくん
新車/中古車
取り扱いメーカー
新車・中古車
トヨタ・レクサス
新車
ホンダ
新車
日産
新車
トヨタ・日産・ホンダ・マツダ・スバル・スズキ・ダイハツ・三菱の人気車
新車・中古車
トヨタ・日産・ホンダ・マツダ・スバル・スズキ・ダイハツ・三菱
契約期間3年、5年、7年 3年、5年、7年3年、5年、7年 3年、5年、9年1~11年
走行距離制限3年54,000km
5年90,000km
7年126,000km
1,000km/月コース、1,500km/月コース1,000km/月コース、1,500km/月コース750km/月コース月平均1,500km 
自動車保険(任意保険)含まれる含めることも可能(等級引継ぎ可能)含めることも可能(等級引継ぎ可能)含まれない含まれない
メンテナンス内容含まれる(販売店にてメンテナンス)含まれる(販売店にてメンテナンス)含まれる(販売店にてメンテナンス)2種類のメンテナンスパックより選択なし or 3つのプランより選択
中途解約に関して中途解約金が必要(解約金が不要なプランもあり) 中途解約金の精算が必要 規定損害金の支払いが必要 差額が発生するケースがあり。原則不可 
契約満了時返却返却/買取/延長/クルマをもらう 返却/再リース/購入返却返却/車をもらう

料金体系の違い

車リースは多くの会社がサービスを提供しており、サービス内容や料金体系などが会社ごとに異なります。

申し込む際は比較検討し、自分に合うサービスを選ぶ必要があります。

主に異なるのは、以下の内容です。 

  • 料金体系
  • 月額料金に含まれる項目
  • 走行距離の上限
  • 解約のしやすさ
  • 自動車保険(任意保険)の有無、内容


料金体系ではボーナス払いの有無で月額料金が変わるため、毎月均等払いにした場合の料金で比較して選ぶとよいでしょう。

また、月額料金が安くてもプランに含まれる項目が少ないと別途支払いが発生します。

そのため、月額料金に含まれている内容の確認も必要です。

車リースは走行距離制限の設定があるため、利用状況に合わせて選びましょう。

返却が前提のリースではカスタマイズは原則禁止で、返却時には原状に戻さなければなりません。

今回比較した5社のうち、自動車保険(任意保険)が含まれている、もしくは含めることが可能なサービスは3社でした。

KINTOは自動車保険(任意保険)は必ず含まれており、フリート等級で契約者によって金額が変わることはありません。

月額料金に指定の自動車保険(任意保険)を含めるか、自身で別途契約するかを選べるのはホンダの楽まると日産のClickMobiです。

月額料金を自動車保険(任意保険)に含める場合、楽まるは販売会社が取り扱う「Honda自動車保険あんしんプラン」を含めることが可能、ClickMobiもサイト内で自動車保険の見積もり申し込みが可能で、両社とも自身の自動車保険(任意保険)の等級によって月額料金が変わります

サービスを選ぶ際は自動車保険(任意保険)についても確認しておきましょう。

車リースは原則として中途解約できません。

しかし、違約金なしで中途解約ができる解約金フリープランのKINTOの登場で、ついにサブスクと言えるプランも登場しました。

契約期間の途中で解約の可能性がある場合、KINTOの解約金フリープランを選んでおけば安心です。

車リースと購入はどちらがあなたにとって向いている?

車のリースを検討する際は、購入とどちらがあなたにとって向いているか気になるところです。

車には初期費用をはじめ様々な費用がかかるため、購入との比較では項目ごとにチェックするとよいでしょう。

車リースと購入を比較するポイントは、主に6つあります。

ここでは、両者の違いを7つの項目ごとにみていきましょう。

初期費用

車を購入する際は、車両代のほかに、各種税金や登録諸費用、手数料などが必要です。

ローンを組む際は、これらの費用を頭金として支払うことが必要になる場合もあります。

これに対し、リースは登録諸費用や税金などが月額料金に含まれるので初期費用としてまとまった支出はありません

月額料金だけで手軽に申し込めます。

各種税金・自賠責保険料

車に乗る場合、自動車税や自動車重量税、環境性能割といった税金のほか自賠責保険料などがかかります。

自動車税は、車の排気量に応じて課税される税金です。

自動車重量税は重量に応じて課税され、環境性能割は車取得時に燃費性能等に応じて課せられます。

車の購入では、それぞれ納税のタイミングで支払いが必要です。

自賠責保険はすべての車に加入が義務付けられている自動車保険で、契約期間に応じた保険料を支払います。

車を購入する場合は、これらの税金や保険料の支払いが必要です。

自動車税は毎年、自動車重量税や自賠責保険は次の車検までの期間の費用をまとめて支払います。

車リースでは、これらの税金・保険料が月額料金に含まれているため、別に支払う手間がありません。

車検・メンテナンス費用

新車の車検は登録日から3年後、それ以降は2年ごとに受ける必要があります。

メンテナンス費用は、主に修理代や消耗部品の交換などにかかります。

半年ごとや1年ごとの定期点検時、車の不調などで点検を依頼した際などに費用が発生する場合があります。

車リースの場合、月額料金に車検代は含まれています。

また、メンテナンス費用はプランによって月額料金に含むことができます。

突然の出費がないたくなるため、会計にとって安心なプランと言えます。

車の所有者

車を購入した場合、車の所有者は購入した人です。

一方、車リースはサービスを提供する会社が購入した車を借り受けるため、所有権はサービス提供会社になります。

車リースは契約満了後に車がもらえるプランを提供するサービスもありますが、契約期間中の所有者は会社です。

なお、ローンで車を購入した場合、ローンの完済まで所有権が販売店やローン会社に留保される場合があります。

万が一ローンの返済ができなくなった場合に備えて車が担保になっている状態で、「所有権留保」と言われます。

走行距離制限

購入した車は自身の所有物であり、走行距離に制限はありません。

しかし、リースでは走行距離制限が設定され、設定された距離をオーバーすると超過料金がかかります。

車リースの走行距離制限はサービス提供会社やプランごとに異なりますが、月に1,000~1,500km程度が一般的です。

日常的な利用であれば、問題のない距離になっています。

利用期間

車を購入した場合は利用期間の制限はなく、乗り換えも自由にできます。

ただし、マイカーローンを利用した場合は原則として完済するまでは売却や乗り換えができません。

車リースの場合、3年や5年など数年単位で契約期間が決まっており、契約期間の途中では乗り換えができません。

ただし、1ヶ月から数ヶ月など、短期間の契約ができるサブスクや、契約期間中でも乗り換えができるプランを提供するプランもあります。

いろいろな車に乗り換えたい場合や一時的に車が必要な場合に便利です。

乗り換えの時、購入した場合は、車の買取りや廃車の手続きが必要になります。

一方で、リースの場合は返却するだけなので手間がありません。

車のリースと購入をシミュレーション比較

車の購入とリースでは、実際にどちらがあなたに向いているのかをシミュレーションしてみましょう。

KINTOのシミュレーションを使い、プリウス(G HEV 2.0L 2WD)を年齢条件35歳以上で5年間サブスクを利用した場合と、現金一括購入および銀行ローン(60回均等払い・利率5%)を組んだ場合で比較してみました。

 サブスク(KINTO)現金一括払い銀行自動車ローン均等60回払い、年利5.0%の場合
A:車両代(オプション代)   月額料金に含まれる322万7,500円322万7,500円
B:税金・諸費用(自賠責・自動車税等)256,630円256,630円
C:任意保険・メンテナンス・車検1回871,812円871,812円
D:分割払い手数料等426,908 円
E:5年後の下取り参考価格968,250円968,250円
F:支払総額(5年)344万5,200 円338万7,692 円381万4,600 円
毎月の支払金額57,420円56,462円初回:68,100円2回目以降:63,500円

参考:KINTO初期費用フリープラン 料金比較シミュレーションより

※支払総額(F)は、A+B+C+D-Eにて算出
※35歳以上のユーザーが運転することを想定
※ローンは均等60回払い、年利5.0%の場合

いかがでしょうか。

車リースでは契約期間が満了すると車を返却しなければならないのに対し、購入の場合は自己所有として6年目以降もずっと乗り続けられます。

当然ですが、一括購入の場合の支払総額が一番安く、KINTOがそれに続き、そしてローンという結果になりました。

実際に車を購入する場合、Cの任意保険やメンテナンス費用・車検費用、Dの分割手数料、Eの5年後の下取り価格(売却価格)は人によって変わり、支払い総額も変わるので、参考程度と言えます。

それぞれのメリット・デメリットや実際の見積もりをみて自分に合う方を選ぶとよいでしょう。

車リースのメリット

メリット

車リースには、主に以下のようなメリットがあります。
 

  • 初期費用が不要で新車に乗れる
  • 定額料金で安心。税金やメンテナンス費用なども料金に含まれる
  • Webから申し込めるサービスもある


まとまった資金を用意せずに新車に乗れるのは、大きなメリットです。

メンテナンスや車検代なども含まれるプランを選べば、別途資金を用意する必要もありません。

Webから申し込めるサービスもあり、中にはWebで申し込みが完結するものも。手軽さも魅力です。

車リースのメリットを詳しくみていきましょう。

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初期費用が不要で新車に乗れる

車を購入する場合、一括購入はもちろん、ローンを組む場合でも頭金としてある程度の資金が必要です。

登録諸費用や税金などもかかります。

まとまった資金を用意できない場合、あるいは高額なローンは組みたくないという場合は車の購入を諦めることにもなるでしょう。

しかし、リースであれば、まとまった資金を用意しなくても新車に乗れる点がメリットです。

契約満了後は新しい契約で新車に乗り換えることも可能です。

リースの契約期間は車検の区切りで3年/5年/7年といった設定が多く、3年契約を選べば3年おきに新車に乗れます。

車の性能やデザインは進化を続けているため、数年おきに新車に乗れるのは大きなメリットといえるでしょう

車の購入でも新車への乗り換えは可能ですが、乗り換える際に下取りに出すなどの手間がかかります。

リースであればそのような面倒もなく、契約するだけで新車に乗り換えできるのも利点です。

定額料金で安心

車のリースは、プランによっては税金や車検、メンテナンスなどの費用が定額料金に含まれているため、突然の支出を抑えられます。

「修理で急な出費が必要になった」「車検のためにまとまった資金を用意しなければならない」といった心配がありません。

車に関する支出を月額料金に1本化できるため、家計の管理も楽です。

車の購入の場合、これら税金や車検、メンテナンス費用を別で準備する必要があります。

また、ローンを組むと利息が加算されます。変動する金利で契約した場合、将来金利が上昇し、負担が大きくなるかもしれません。車リースの場合、定額料金のため安心です。

Webから申し込めるサービスもある

車の購入は、基本的に販売店へ足を運ぶ必要があります。

しかし、車リースは、ほとんどのサービスの申し込みがWebで完結できます。

営業時間中に販売店に行くのが難しい人や、販売店自体が遠くて行きづらい人などにとって特に便利でしょう。

車リースのデメリット

デメリット

メリットの多い車のリースですが、人によってはデメリットになることもあります。

  • 走行距離に制限がある
  • 自由にカスタマイズできない
  • 契約終了後、自分の車にはならない


これらについて、ひとつずつみていきましょう。

サービスによっては走行距離に制限がある

購入との比較で走行距離については説明しましたが、車のリースは基本的に走行距離に制限があることがデメリットになります。

返却時に走行距離制限をオーバーしていると追加料金を請求されます。

一般的なプランの制限距離は月に1,000~1,500km程度で、買い物に行く・通勤に使うといった日常的な使い方であればあまり心配はありません。

しかし、毎週末遠くまでドライブする、頻繁に長距離の旅行に出かけるという方は、制限超過が気になってしまいます。

最近では、走行距離のない車のもらえるプランがあるサービスもあります。

長距離の走行を予定している方は、そのようなプランを探してみるとよいでしょう。 

自由にカスタマイズできない

車の購入者は自分の車を自由にカスタマイズできますが、車のリースでは原則としてできません。

リースは契約満了時に車を返却する際、元の状態に戻す原状回復義務があるためです。

カーナビの設置のように元に戻せるカスタマイズであれば可能ですが、返却時には元に戻さなければならず、その際に費用がかかる可能性もあります。

ただし、契約満了時に車をそのままもらうことが可能なプランを選べば、いずれ自分の所有となる車であるため自由にカスタマイズできます。

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契約終了後、自分の車にはならない

車のリースでは、車の所有者はサービス提供会社であり、車は契約満了時に返却しなければなりません。

車を所有したいと思う人には向いていない方法です

契約していた車を所有したい場合、契約満了後に購入や車がもらえるプランを選ぶとよいでしょう。

もらえるプランであれば、自由にカスタマイズでき、走行距離制限もありません。

ただし、中途解約が原則できないため、購入の場合のように「途中で売却して精算する」といったことができません。

リースの場合、契約終了後に車をもらいたいがために長期契約をすると、もし別の車に乗りたいなど気が変わった際に契約に縛られ続けてしまうので注意しましょう。

まとめ

車のサブスクは定額料金を支払い、設定した契約期間は新車を利用できるサービスです。

サービスにはメリット・デメリットがあり、購入した場合と比較してどちらがあなたに向いているかは、利用状況やライフスタイルによっても異なります。

-リース会社