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10万キロの中古車は何年乗れる、買って大丈夫?

走行距離が10万キロを超えた車は、あと何年乗れるのでしょうか?

ここでは走行距離10万キロ超えの中古車を購入する場合のポイントや、愛車の走行距離が長くなってきた際の乗り潰す・買い替えるの判断基準、長く乗るために必要なメンテナンスについて解説しています。

走行距離が10万キロを超えた中古車はあと何年乗れる?

現在の車は「初度登録から13〜15年」「走行距離15万キロ以上」が寿命の目安とされています。

走行距離を「1年=1万キロ」と仮定した場合、10万キロ走っている車はあと5年程度乗ることが可能です。


一般財団法人自動車検査登録情報協会によると、令和3年度の車の平均使用年数(初度登録から抹消登録まで)は13.87年でした。

またタクシーなどでは、廃車までに40万キロ以上走ることも多いです。


かつて車の寿命は「初度登録から10年または走行距離10万キロが目安」と言われていましたが、現在は上記のようにかなり長く乗れるようになっています。

10万キロ超えの中古車を購入する場合のポイント

理由

走行距離が10万キロを超える中古車は「過走行車」と言われ、車両価格がかなり安い傾向があります。

ただし長距離を走っている分だけ故障のリスクもあるので、購入には注意が必要です。

購入を検討する場合は、以下のポイントを押さえましょう。

  • 整備記録簿が残っており、定期的に整備されている
  • ボディや車内がキレイな状態
  • (可能であれば)ワンオーナー車
  • 信頼できる中古車販売店で購入する

元のオーナーが丁寧に扱っていた車であれば、整備記録簿などの書類がきちんと残っており、車両状態も良いはずです。

また車の点検・整備状況は販売店によっても変わりますので、お店選びも重視しましょう。

走行距離10万キロ超え中古車の交換すべき部品

走行距離が10万キロを超えた車はさまざまな部品の交換が必要になります。それらの部品をしっかりと交換しておかないと走行中のトラブルや、交通事故を招く原因になりかねないので、しっかりとチェックしておきましょう。

本項目では、10万キロ超えの中古車を購入した際に交換すべき部品を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

油脂類などの交換

まず確認すべき点は、車の走行性能を左右するエンジンオイルなどのメンテナンス状況です。

油脂類の交換をしっかりと行っていたかどうかを確認しましょう。

10万キロ以上も走っているのにエンジンオイルの交換を行っていない場合、エンジン内部に汚れがある可能性が高いため注意が必要です。

また、エンジンオイルに加えてオイルフィルターも定期的に交換してきたのかどうかも重要ポイントになります。

タイミングベルトの交換

自動車メーカーでは、新車で乗り始めてから10年、もしくは走行距離が10万キロを目安にタイミングベルトの交換時期と設定しています。そのため、10万キロ超えの中古車であればタイミングベルトが交換済みであるかを定期点検記録簿で確認しましょう。

次の交換時期はタイミングベルトの状態によって異なるため、単に交換しているかどうかだけではなく、いつ交換したのかまで確認するようにしましょう。

オルタネーターの交換

オルタネーターとはエンジンの回転を利用して発電する装置の名称です。車にはオーディオディスプレイや各スイッチ類、ルームランプなど電気によって作動可能なものがたくさんあります。中でも車を動かす上で重要なセルモーターも電気の力によって動いています。

つまり、オルタネーターが故障してしまうと発電できなくなるパーツです。それによって上記のスイッチ類などが使用できなくなるだけでなく、エンジンをかけることもできなくなってしまうため交換が必要なパーツといえます。

エンジンに関する部品の交換

エンジン周りの部品には、イグニッションコイルやラジエーター、ウォーターポンプなどがあり、これらも経年劣化により故障が起きやすいパーツです。

特にラジエーターやウォーターポンプが故障して、冷却水によるエンジンの冷却が行われなくなってしまうとエンジンが焼き付いてしまい、さらに修理費がかさむことになってしまいます。

最終的な修理費を抑えるという意味でも、劣化が分かったら早めに交換することをおすすめします。

走行に必要な部品の交換

車が走るのに必要不可欠な足回りのパーツもしっかりとチェックしておくべきポイントです。足回りのパーツと呼ぶ部品は、サスペンションやタイヤ、ブレーキといったものです。

特にブレーキに関しては整備を怠っていると制動距離が長くなってしまったり、最悪の場合車が止まらなくなってしまい事故を招くことになります。

ブレーキ関係の部品の中で、特にブレーキパッドは消耗品のため残量をチェックし、その際は合わせてブレーキローターの状態もチェックすると良いでしょう。

10万キロを超えた中古車を購入するのは危険?

10万キロを超過している車両は、前オーナーの使い方によって車両状態のばらつきがかなり大きいです。

そのため、どちらかと言えば危険だと思います。

適切にエンジンオイル交換や点検・車検を受け、洗車をし、乱暴な運転をしてなければ10万キロくらいまったく問題ないのですが、全員が全員そういったメンテナンスをしているわけではないのです。

そのため、整備記録簿やメンテナンスノートなどにそのメンテナンスの記録が明記されているクルマを選ぶことが望ましいです。

あるいはディーラーの管理顧客の元所有車であれば、どんな地域を走っていたのかなど使われ方までわかります。

そういった見極めをしなくては安心して買えないことは確かだと思うので、自力で中古車をお探しになるというのであれば10万キロで足切りしてもいいのかなとは思います。

特に個人売買を検討されている場合はやめておいた方がいいと思います。

そういう意味では、少し割高ですがディーラーの認定中古車などは危険は回避できると思います。

お客様のことを何よりも考えているディーラーであれば、どんな素性の車両でも12ヶ月点検+αの整備を実施して消耗品などすべて交換、納車直後の不具合であればサービスまたは格安で面倒見てくれると思います。

10万キロを超えたら買い替え?乗り続ける?

事実として、10万キロオーバーの車両の下取価格は低いため、10万キロ突入前に買い替えた方がよいのではないかと考えることは自然だと思います。

しかし、10万キロまで乗ってきたような車であれば、特に欲しい車がない限り無理に乗り換える必要はないと考えます。

10万キロを境に急に故障が増えるということはあまりありません。

メンテナンスを怠っていたり乱暴な運転をしている車両は10万キロに到達していなくても故障が発生します。

また、10万キロどころか車検が通らなくなるまで乗り続けたとしても、車検のない外国では需要があります。

買取専門業者またはそういった業者と提携しているディーラーでは下取価格がつく可能性が十分あるのです。

車は日々進化しており、自動車の寿命という点では年々伸びています。

10万キロ超えた車は高く売れないって本当?

10万キロ超えた車は高く売れないって本当?

これは本当です。

理由は前述の通り車両によって故障リスクのばらつきがかなり大きいため、販売前の整備にどれだけ費用がかかるのかわからないからです。

ディーラーや買取業者は、買い取った車を点検整備してから再販売します。

10万キロを超えた車は、メンテナンスをしっかりしていた車かそうでないかで、故障のリスクが大きく異なります。

こうしたリスクを避けるため、ディーラーや買取店は10万キロを超えた車は積極的に買い取りません。

そのため高く売れないと言われています

事実、同じ年式の同じ車種でも、走行距離が10万キロを超えるだけで中古販売価格がグッと低くなります。

車検のない外国に需要のある車種であればその限りではありませんが、10万キロまで乗っていたのであれば引き続き乗り続けていた方が得だと思います。

こうした事情があるため、個人的には乗り続けることをオススメします。

それでも高く売りたい場合

同じディーラーや販売店でずっとメンテナンスを受けていれば、点検記録簿が発行されます。

こうした書類を全て残しておき、「これだけメンテナンスをしてきた!」とアピールすれば多少は高く売れます。

あとは、ディーラーの下取りではなく買取業者に売却するのも一つの方法です。

ディーラーの下取りは、年間走行距離を8,000キロを標準として査定をします。

そのため走行距離が多い車はマイナス査定になるため、10万キロを超えているケースでは高価買取は望めないでしょう。

それは車買取業者でも同じことですが、複数の業者を競わせることで状況は変わります。

走行距離が10万キロを超えた車は車一括査定で売却することをおすすめします。

車一括査定とは

車一括査定は、一度の申し込みで複数の買取業者に査定依頼ができる便利なサービスです。

中古車にはハッキリした値段がないので、1社の査定だと「もっと高く売れた可能性」を潰してしまうのです。

車一括査定を使えば業者同士が勝手に競い合うため、面倒な交渉ナシで車が高く売れるのです。

車を大事に10万キロ以上乗り続ける方法

大きなトラブルなく車を10万キロ以上乗り続けるためには扱い方が本当に大切です。

ここでは車をどのように扱えば車が長持ちするのか紹介していきます。

方法1:オイル交換はこまめに行う

エンジンオイルはエンジン内全体に行き渡り、エンジンの冷却・潤滑・浄化を担う重要な消耗品です。

エンジンの汚れをエンジンオイルで掃除しつつ、ピストンの動きを滑らかにしたり冷却も同時に行うわけで、汚れた状態だとそのパフォーマンスが落ちてエンジンがダメージを負います。

最悪の場合、エンジンオイルが消耗し冷却しきれなくなりエンジンが焼き付いて動かなくなってしまうことも。

そのためエンジンオイル交換はさぼらず実施するようにしましょう。

おすすめの頻度は5千キロ目途です。

方法2:洗車をこまめに行う/洗車の際に足回りにも水をかける

10万キロも走るとなると、警戒しなくてはいけないのがボディや足回りのサビ・劣化です。

もちろん美的にも洗車をして全体的に綺麗にしておきたいものですが、特に気を付けたいのがタイヤハウス周りと足回り(車の下)です。

足回りやタイヤハウス周りは、道路の汚れが一番付着するエリアです。

汚れが付着したままだとサビやブッシュの劣化に繋がります。

年数の経った自動車だと、タイヤハウス周りのボディがさびている車が散見されますが、あれはタイヤハウス周りのボディは合わせ板になっていて、その間に汚れが入り込んでしまうと劣化が急速に進むために発生します。

洗車と言えば普通は塗装面を綺麗にして見た目を良くする方向に目が行きますが、タイヤハウスやその周辺、そして足回りにも注目して洗車してもらうと劣化の進行を抑えることができます。

他にも、足回りを防錆塗装することで同様の効果を期待できます。

方法3:急発進・急ブレーキ・急旋回をしない

乱暴な運転をしないことは何よりも大切です。

乱暴な運転はパワートレインや足回りすべてに悪影響を及ぼし、劣化を促進します。

方法4:定期点検を受ける

車検以外でも、12ヶ月点検などの定期点検を受けることも大切です。

劣化の初期段階で処置すれば小さい部品の修理や清掃で済みます。

しかし、1つの部品が故障したまま乗り続けていると連鎖的に関連部品もダメージを負って被害が拡大します。

関連部品をごっそり交換しなくてはいけなくなったり、乗り換える羽目になったり、被害額も数十万単位になってしまいます。

そうなる前に定期点検を受けて、被害を最小限に食い止めましょう。

よくある質問

車は10万キロ超えると壊れる?

急に壊れ始めるようなことはありません。メンテナンスを怠っていたり乱暴な運転をしている車両は10万キロに到達していなくても故障が発生します。そのため、急に維持費が増すということはありません。

10万キロの中古車、買っても問題ない?

個人売買は危険なのでやめましょう。10万キロを超過している車両は、前オーナーの使い方によって車両状態のばらつきがかなり大きいです。どちらかと言えば危険だと思います。適切にエンジンオイル交換や点検・車検を受け、洗車をし、乱暴な運転をしてなければ10万キロくらいまったく問題ないのですが、全員が全員そういったメンテナンスをしているわけではないため、現状販売が主の個人売買レベルでは避けたほうがいいと思います。

10万キロ超えたら買い替えたほうがいい?

乗り続けた方がいいです。10万キロまで走り続けると下取価格は確かに低下しますが、10万キロどころか車検が通らなくなるまで乗り続けたとしても、車検のない外国では需要があるため買取専門業者またはそういった業者と提携しているディーラーでは下取価格がつく可能性が十分ありますし、10万キロになるまで乗り続けていられているのであればその後も大きな問題なく乗り続けられる可能性が高いです。

10万キロ超えた車はメンテナンス費用いくらくらいかかる?

10万円前後でしょう。10万キロまで走ると、その距離が目安の消耗品の交換時期になります。主にタイミングベルトとオルタネータで、合計すると安くて10万円ほどになります。

まとめ

今回は10万キロを超えた中古車についてそのリスクや長く乗るためのポイントを解説いたしました。

  • メンテナンスが行き届いていれば、10万キロ以上問題なく乗り続けられる
  • 10万キロの車はメンテナンス状態にばらつきがあり、個人売買での購入は危険
  • 10万キロ以上の車を購入するのであれば整備してくれるディーラーがおすすめ
  • 実際、10年や10万キロ到達をきっかけとして買い替える人は少ない
  • メンテナンスを怠ると大きな修理費用がかかるため注意

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